【夏は遮熱塗料で涼しく省エネ!】
今回は太陽光シリーズの第2段として、屋根や外壁の色褪せについてお伝えします!
屋根や外壁はなぜ色褪せする?
年数を経るにつれ、屋根や外壁は色褪せしてしまいますね。
屋根や外壁だけではなく太陽光にさらされるものは全て色褪せしてしまいます。
太陽に当たると色褪せるのは当たり前のこと…と誰もが認識していると思いますが、その原因を追究してみましょう!
色褪せの原因① 紫外線による原子の分解
世の中の物質は全て原子同士が結びついていることで成り立っていますが、塗料に含まれる顔料の色素も同じく原子と原子が結びついて成り立っています。
ですが紫外線のような強烈なエネルギーを受けることで原子同士の結びつきが破壊・切断されてしまい、色に変化が起きてしまいます。
色褪せの原因② 化学変化による変色
酸素や水や熱などによって起きる化学変化によって変色することがあります。
例えば、鉄や銅が酸素や水にさらされると「酸化」して赤錆や黒錆を発生させ、見た目の色が変化していきます。
つまり、雨水や太陽の熱にさらされることによって常に化学変化を起こしています。
色褪せさせたくないならどうすればいい?
残念ながら、建物が紫外線を受けるかぎり色褪せは避けられません。でもいくつか対策があります。
色褪せ対策① 色褪せしにくい色を選ぶ
色には褪せやすい色と褪せにくい色があります。
塗料の場合は商品のグレードによって機能面が変わるため、一概にこの色が色褪せやすい色!とは言い切れないのですが、一般的には次にように言われています。
色褪せしやすい色 … 赤・黄・緑・紫
色褪せしにくい色 … 白・黒・グレー・紺
標識や看板などで赤色が色褪せて見えなくなっているのに対して、黒色や紺色がはっきりと残っているのを見たことがあるかと思います。
また、白色は酸化チタンが顔料として使われていますが、酸化チタンは“無機顔料”といって色素の結合を切断されにくく、化学変化も起こりにくいという性質があるため、色褪せしにくいと言われています。
色褪せ対策② ラジカル制御型の塗料にする
白色は色素の結合は切断されにくいのですが、塗料の色素さえ切断されなければいいという問題ではなく、今度は塗装面を劣化させないために「塗膜」について考える必要が出てきます。
なぜなら白は色褪せ自体はしにくいのですが、白色の塗料に含まれる酸化チタンが光に当たると、塗膜を破壊する“ラジカル”という劣化因子を発生してしまいます。
酸化チタンは大体どの塗料にも含まれているため、ラジカルの発生を抑えることで塗膜の劣化を防ぐ“ラジカル制御塗料”というものを選べば塗膜劣化を遅らせることができます。
お家の塗装は色褪せだけではなく、塗膜の劣化具合をよく見ることが大切です。
色褪せ対策③ 塗装をしてメンテナンスする
色が褪せたのなら塗ろう!という方法です。その時にどんな塗料を選ぶかで耐用年数が変わってくるため、塗料選びをする時にはよくご検討されることをお勧めします。
塗膜を劣化させない機能面に優れた塗料は、そうでない塗料に比べてやはり高価になりますが、耐用年数が長いのでメンテナンスサイクルを延ばすことができます。
塗料にはウレタン塗料、シリコン塗料、ラジカル制御型塗料、遮熱塗料、フッ素塗料、クリアー塗料などがあり、塗料の種類によってかなり劣化の進み方や耐用年数が変わります。
また、他に“光触媒塗料”という塗料がありますが、光触媒塗料は紫外線を利用して汚れを分解して浮き上がらせ、その汚れを雨で洗い流すことができます。
こちらは色褪せではなく汚れを防ぐものとして有効です。明るい色を選んだ時は汚れを洗い流してくれる光触媒塗料もお勧めです。
まとめ
屋根や外壁が色褪せするのは、紫外線によって塗料の色素が分解されたり、太陽の熱や雨によって化学変化が起きているためです。
色褪せを防ぐには色褪せしにくい色(白・黒・紺など)を選ぶといいのですが、結局は色褪せしにくい色の塗料にも含まれている酸化チタンによって塗膜自体が劣化してしまいます。
そんな塗膜劣化の原因となっているラジカルを制御してくれるラジカル制御塗料を選ぶことでどのような色であっても劣化を遅らせることができます。
ラジカル制御型塗料やフッ素塗料などの高機能な塗料は高価ですが、耐用年数が延びることでメンテナンスサイクルを長くすることができるのでお勧めです。
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