外壁塗装の必要性と目的
- 屋根や壁面の劣化箇所を確認し、特に雨漏れや壁内への浸水を防止する
- 外装材を新しくすることで断熱性、防汚性などの性能面を向上させる。
- 建物の劣化を防ぎ、家全体の耐久性と寿命を延ばす。
- 見た目を新たにすることで、建物の価値を高める。
塗装は外観を美しくするだけでなく建物を保護するという大切な役割があります。外壁は風雨や太陽光線、気温の変化などの自然現象にさらされ、汚れや老化、風化といった損傷を受ける場所です。こまめにチェックをしてその段階にあった補修が必要です。
そこで大切なのが防水塗装です。防水塗装は、建物の外観を美しくするだけではありません。建物は、強烈な紫外線や水分・酸性雨、大気汚染物質、地震や台風の振動等の影響をたえず受け続けます。経年とともに、塗膜は劣化・粉化してきます。汚れが付着し、見栄えが悪くなってきます。外壁自体もワレが出てきて、鉄部の錆び木部の腐食が発生し、放置すれば建物内部への湿気、水分が侵入し、構造部分(木柱、鉄骨、鉄筋)の老朽化を促進していきます。塗装は、外壁や屋根の傷みの原因となる『防水効果』を蘇らせ、腐ったり、あせたりといった家の老化を未然に防ぐはたらきがあるのです。
塗装の目的は『建物を防水して寿命を伸ばすこと』そしてヒビや剥がれを修繕すると同時に『低下した強度を回復し、風雨に強い家に』かけがえのない“わが家”を美しく彩るとともに新築時の外観の復元、そして定期的に行うことにより、建物のライフサイクルを延ばすことができるだけではなく、外壁塗装を行う事により住宅の資産価値を維持し高めることもでき『長持ちする家』にする大切な役目を果たしているのです。
新築であれば8~10年
その次からの外壁塗装は、塗料の種類にもよりますが、10~15年と言われています。
外壁や屋根の防水効果が低下するとカビや藻類が発生し、ヒビ割れなどの症状が表れ、そのすき間から雨水等が侵入し、柱や梁を腐らせてしまいますので、5~6年に一度は定期点検をするのが望ましいでしょう
こんな症状が出ていたら要注意!!
- クラック(ヒビ割れ)
- チョ―キング
(手に白い汚れが付く、チョークのような粉場) - 塗装のはがれ
- 塗装のふくれ
- シーリングの劣化
- 鉄部のサビ
- 藻・カビの発生
メンテナンスサイクル
■モルタル・・・7~10年/
■サイディング・・・7~10年/
■ALCパネル・・・10年
■鉄部・・・3~5年/
■木部・・・3~5年
※築年数やリフォーム後の年数は気にかけることですが、痛み等の症状が出ている場合も、塗り替え等リフォームの時期であるとも言えます。
主な外壁の種類と塗り替えの時期
モルタル・コンクリート
(塗替え時期 8~10年)
モルタルとは、石灰を主成分としたセメントに砂や水などを混ぜてつくる素材です。
モルタル外壁の塗装は、新築から8~10年、一般的な塗り替えから10年~15年経過しますと、様々な劣化症状が現れます。
鉄筋コンクリート造の住宅では、コンクリートの地肌そのものを仕上げとして活かした「コンクリート打ち放し外壁」が採用されている住宅が数多く存在します。いくら頑丈なコンクリート外壁でも、劣化部をそのまま放置しておくと、雨水などが建物内部に侵入しやすくなります。
「チョーキング」「変色・退色」「ヘアクラック」「カビ・コケの発生」「クラック」「塗膜の膨れ」「エフロレッセンス」「塗膜の剥がれ」「欠損・爆裂」があります。
これらの劣化症状が出始めたら、塗り替えの目安であると言えます。
窯業系サイディング
(塗替え時期 8~10年)
日本で最も使われているサイディングです。
窯業系サイディングとはセメントに繊維質と混和材を混ぜて窯で焼き上げコンクリートよりも強度があり、なおかつ軽量化のためにいろいろ混ぜて住宅外壁用に焼き上げたものが窯業系サイディングボードになります。またサイディングはパネル状の物を貼り合わせるため、建物にコーキングと呼ばれるつなぎ目が発生します。サイディングはつなぎ目のコーキングの耐久性にも注意が必要です。コーキングの寿命は早ければ5年程度です
また、外壁の塗装がはがれてしまうと、外壁自体が水を含んでしまいます。水を含んだ外壁が凍結すると、外壁が膨張し、やがて破損するというような事が起ってきます。窯業系サイディングの原料の多くは表面に防水性の塗料が塗られており、この寿命が8~10年程度になります。外壁に藻やカビの発生、ひび割れなど汚れや劣化が出てきたなと感じたら外壁塗装の検討時期と考えた方が良いでしょう。
金属系サイディング
(塗替え時期 10~15年)
アルミニウムやステンレス、近年ではガルバリウムといった金属を原料としオシャレな感じに仕上げた外壁材です。
表面はスチール板などで施し、裏には断熱材を入れたサイディングです。
表面がガルバリウム鋼板で、芯に断熱材が入っています。ステンレスのような丈夫さとアルミのような腐食しにくい性質を併せもった丈夫で低価格で、窯業系などの外壁よりも断熱性が高く地震が起きても、家に負担がかかりにくいので、ヒビが入ったり落ちてきたりしにくい外壁材なわけです。表面が金属の板のため、水が内部に沁み込んでくるという心配がありません。劣化しにくいわけです
しかしながら、軽くて丈夫で断熱性が高く自身にも強い反面、サビに弱いのがデメリットです。
どの金属であっても、最大の敵はサビです。錆させないようにするのがメンテナンスの中心になります。
ALCボード
(塗替え時期 8~10年)
ALCボードは「軽量気泡コンクリート」と呼ばれる外壁材で、コンクリートの一種です。
断熱性、耐火性、耐久性に優れています。マンションなどの外壁に使われることが多い素材になります。
ALCボードは外壁に使われる素材の窯業系(ようぎょうけい)サイディングボードや、金属サイディングボードよりも断熱性能は優れている特徴があります。その一方で耐候性に関しては低いのが弱点です。
防水性を塗装で補っているため、塗装がなければ簡単に雨水が内部に侵入しやすいのです。万が一塗り替えを怠ってしまえば、手遅れになる可能性も十分にありえます。このことからわかるように、ALCボードは必ず定期的なメンテナンスを行わなければいけない外壁になります。
またALCボードの外壁は、このコーキングからも雨水が侵入しやすいので、塗装以外にもコーキングがクラック(ヒビ)の発生や劣化していないかなどの部分も注意が必要です。
付帯部塗装工事・補修工事・防水工事
シーリング工事(コーキング工事)とは?
建物におけるシーリング(コーキング)工事とは、外壁サイディングのボードとボードの継ぎ目をシーリング材で埋める工事のことです。またサッシ周り、外装付属品などの取り付け周り、屋根やバルコニー等の隙間を防水するためのシーリング(コーキング)材で充填する工事を言います。シーリング工事(コーキング工事)の目的は、主に雨漏りを防ぐ防水性の確保にあります。シーリング材が劣化したり、ひび割れ、剥れなどは雨漏りの原因になり、建物の防水性に大きな影響を与えます。環境によってことなりますが、紫外線等の影響を受けて、約5年を過ぎたあたりからシーリングのひび割れ・はく離等の劣化がはじまります。経年劣化が始まると、防水性や伸縮性が失われ、雨漏りや外壁のひび割れの原因となりますので、定期的にシーリングの状態を確認することが大切です。
シーリング(コーキング)材の種類と主な用途
シーリング材の中で、外壁のシーリング材として主に使われるのが、「変成シリコン系シーリング材」と「ウレタン系シーリング材」です。
■変成シリコン系シーリング材
サイディング外壁の場合には、目地のほとんどが変成シリコンです。
主な使用場所としては、内装や外装の目地があります。モルタルやコンクリートのひび割れ、タイル目地などにも使用されています。なかでもノンブリードタイプ(NB)とは、シーリング材の種類の1つで、汚染(ブリード)しないタイプのシーリング材です。シーリング材に含まれる可塑剤(かそざい)という柔軟成分は、汚れが付きやすくなるブリード現象を引き起こすことがあります。可塑剤(かそざい)の入ったシーリング材を使っていると、変色が起きたり、表面がベタベタして汚れやすくなったり、シーリング材の上に塗装をすると黒ずんで汚れてしまったりします。ブリード現象を防ぐことのできるコーキング材がノンブリードタイプのコーキング材です。最近では各メーカーからノンブリードタイプのシーリング材が出ていますので、外壁塗装の際はノンブリード型のシーリング材をお薦めします。
■ウレタン系シーリング材
硬化した後に弾性があり、ゴムのように感じるシーリング材です。目地やひび割れの補修に多く利用されています。
主な使用用途としては、内装の目地補修、モルタルやコンクリートのひび割れ補修などがあります。
シーリング(コーキング)工事の主な工事工程
既存シーリング(コーキング)材の撤去
カッターでシーリング(コーキング)材の両側に切り込みを入れ、サイディングとの縁を切り離します。サイディングの小口部分にシーリング(コーキング)材が残らないようよく削り落とします。
養生、プライマーの塗布
周囲への汚れ防止等の為、養生をして新設のシーリング(コーキング)材の密着を良くする為のプライマーを塗ります。シーリング(コーキング)材の種類に応じた専用のプライマーを選ぶ必要があり、確実に塗布します。
シーリング(コーキング)材の充填
専用のコーキングガンを使用して充填します。シーリング(コーキング)材の中に気泡が入らないよう、充填不足による隙間ができないよう注意が必要です。
ヘラによる押さえ、ならし
シーリング(コーキング)材を目地内に間隙のないよう、サイディング表面にしっかり圧着させるように専用のヘラで均一に均します。また滑らかな仕上がり面になるよう丁寧に施工します。
完了
マスキングテープを剥がし外壁に余分なシーリング材が付いている場合はウエスで拭き取り、完了です。
シーリング(コーキング)工事の種類
シーリング打ち直し工事には、「打ち替え」と「打ち増し」の2つの方法があります。
■シーリング打ち替え工事とは?
既存のシーリングを全て撤去したあとに、新しいシーリングを充填する施工方法です。
■シーリング打ち増し工事とは?
既存のシーリングの上から、新しいシーリングを足していく施工方法です。
外壁の目地部分のコーキングは剥がれたり割れたりしてくると雨漏りの原因になってしまう場合があります。少しでも劣化症状が出てきたら早めのメンテナンスが大切です。「外壁の目地部分が割れている」「窓まわりのコーキングが剥がれてきた」という方はメンテナンスのタイミングかもしれません。
外壁塗装のタイミングでコーキングの補修工事のご提案もさせていただいていますが、外壁がサイディングやALCがご自宅のほとんどの場合コーキングの補修工事もご依頼いただいています。コーキングの補修だけを定期的にしているという方は少ないので、外壁塗装のタイミングでコーキングも一緒に補修・打ち替え・打ち増しをするというのも一つの選択肢といえるでしょう。
外壁塗装やコーキングの補修など、家の補修の時期なのかどうか分からないという方も、「屋根・外壁塗装の専門店エグゼスト」では無料で現地調査・お見積りを承っていますので「築10年以上で外壁や屋根のメンテナンスをしていない・前回の塗装工事から10年以上経過している・同じ時期に建てた近所の家が塗装工事をしていた」という方はお気軽にご相談ください。
主な塗料の種類
外壁塗装料金プラン
塗料・足場代・メッシュシート代・高圧洗浄・下塗り・中塗り・上塗りが含まれた料金プランです。
延床30坪程の一般住宅で壁塗面積120㎡を想定して計算した場合の内容です。
外壁形状、付帯部、下地処理方法、塗装の種類やベランダ/屋上防水の有無、工程数、窓などの開口部分により価格は異なります。また、特殊な色を選んだ場合に価格差が出ることがあります。
外壁塗装以外のメニューは入っておりません。詳しくはお問い合わせ下さい。価格体は税別です。
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