遮熱塗料

耐用年数

15~20年

塗装可能な外壁

窯業系サイディングボード、金属系サイディングボード、木質系サイディングボード、樹脂系サイディング、ALCボード、モルタル、コンクリート、トタン

代表的な塗料

日本ペイント ファインサーモアイウォールSi 、水性サーモアイウォールSi 、エスケー化研 クールテクトSi 、関西ペイント アレスクールプラスウォール
遮熱塗料は、熱を跳ね除けて建物に省エネ効果を発揮する塗料としてとても人気があります。近年ECOの風潮で注目されている機能性塗料という事で、耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。遮熱塗料は年々注目されどんどん知名度が上がっていき、ここ数年で5倍以上の売り上げとなりました。遮熱塗料は特殊な機能性塗料ですので、採用の際はその性質をきちんと把握される事をオススメします。

遮熱塗料の特徴とメリット・デメリット

住宅の屋根、そのほかにも屋上、ベランダ、外壁に塗装するだけで省エネ効果が期待でき、暑い夏場の室内環境を向上させ過ごしやすく、冷房の節約に役立つのが遮熱塗料です。
真夏の建物は太陽の直射日光を受け、屋根や屋上、外壁の表面温度が50℃~80℃以上になることもあります。
そのため断熱材が入っている建物で、どんなに空調で温度を下げても室内に熱が伝わり室内温度が上昇してしまいます。
遮熱塗料は太陽光が熱エネルギーに変わる前に塗膜部分でその大半を反射し、熱が室内に伝わることを防ぐことで室温上昇を抑えます。遮熱塗料の多くは耐用年数が15~20年と長くなっています。塗装にかかる費用は高いのですが、その分長い耐用年数にすることができます。現在普及している塗料の多くは10~15年という寿命ですので、それに比べると1.5~2倍の耐用年数を実現することができています。また耐用年数が長くなると外壁や屋根へのメンテナンス回数も少なくなりますのでおすすめです。

メリット

この塗料の最大のメリットは、やはり遮熱効果があることです。文字通り、熱を遮断する効果があり外壁や屋根に熱を溜めない効果を発揮します。通常の塗料と遮熱塗料を比較した場合、真夏の屋根の表面温度は約15~25℃低減でき、体感温度でいうと約1~3℃程度の温度上昇を抑制し約15%の電気代が節約できると言われています。遮熱塗料は太陽光が熱に変わるのを抑える機能をもちますが、保温・断熱効果がないため外気温から伝わってくる熱を抑える効果はありません。
そのため、冷房がいらなくなるわけではありませんが設定温度を上げて、冷房への負担を軽くすることができるので省エネ効果には大いに役立ちます。屋根に塗った場合は屋根材を、外壁に塗った場合は外壁材の寿命を長くする事が出来ます。特に金属製の材料に塗布すると、温度差により金属の熱膨張を防ぐ事に繋げる事が出来ます。塗膜の割れやヒビが発生しにくくなりますので、塗膜のクラック等の防止にも役立ちます。

デメリット

遮熱は太陽の光を反射させる効果があるので、決して太陽の熱を屋根や外壁に蓄えているわけではありません。それゆえ冬になるでも太陽の光を反射してしまうので、遮熱塗料は夏が暑い地域にはおすすめですが、冬が長く厳しい地域にはあまり適していないということが言えます。
遮熱塗料は熱・光を反射させることによって効果を発揮しますので、塗料の色によって効果に差が出てしまいます。一般的に光を反射させるといわれている白系の塗料は遮熱効果が高いです。